
2025.06.20
起き上がり問題にさようなら!介護シーンを激変する移乗ロボットたち

\ ドモ、ミライから来た案内ロボ、アシスタッス / 今日はちょっと先の未来、2035年の介護現場へ、みんなを連れてくッスよ!
介護業界のミライは、介護士さんのユニフォームは、もしかしたら
見た目は普段着なのに実はすごいパワーを秘めた「スマート・ウェア」に進化してるかもッス!
利用者さんをもっと軽い力で抱き上げられたり、長時間の移動もぜんぜん疲れなかったり。
まるで魔法みたいだけど、コレ、未来の常識ッスよ!
そしてもっとすごいのは、利用者さんの心にそっと寄り添う
「AIフレンド」みたいなロボットがいるかもしれないってこと!
つまりこれからの介護士さんは、利用者さんとじっくりお話したり、
一緒に趣味を楽しんだり、その人らしい毎日に集中できるようになるんス!
未来のロボットもいいけど、まずは今のロボットも気になるッスよね?
早速以下の記事でいくッス!
移乗ロボットのもっと詳しい内容は、↓スクロールして本編記事をチェック!

1. 介護の大変さを、ロボットが解決する時代へ。

職員の「腰が痛い」をへらすお助けマシン
「お年寄りを抱えると、腰が痛すぎる…」そんな介護職員の声から生まれたのが「移乗ロボット」です。じつは介護職の腰痛を訴える人は76.2%(看護職は87.5%)*¹。思ったよりも高い数字ですよね。厚生労働省としても「職場における腰痛予防対策指針」を改訂し、「原則として人力による人の抱上げは行わせないこと。」としています。
そんな現場の課題を解決してくれるのが移乗ロボットです。ベッドからの起き上がりサポートはもちろん、職員の負担軽減や人材不足など、業界として抱えている課題にも効果的なので、大変注目されています。
■出典 *¹ 在宅療養者と施設入所者を援助する看護・介護職の腰痛実態および腰痛の起こり方と腰痛発症時の姿勢との関連より
Keyword
そもそも「移乗ロボット」とは?
高齢者や身体が不自由な方の移動、たとえばベッドから車椅子、トイレへまで等の移動をサポートしてくれるロボットのこと。移乗介助とも言われています。
2. 移乗サポートロボットの役立ちシーン5選

「毎日の移乗介助、もっと安全に、もっと負担を減らせないだろうか…」そんな介護現場の切実な声に応えるのが、 移乗ロボットです。ベッドと車椅子のあいだ、トイレ、そして入浴まで。これまで人の力に頼ることが多かった様々な場面で、ロボットが頼もしいパートナーとして活躍し始めています。
ここでは、移乗ロボットがどんなシーンで力を発揮するのか、その決定的な「役立ちシーン」を5つご紹介!
シーン1 【ベッド周りの移乗】
朝の目覚めから、夜間の休息まで、安全・安心な離床とベッドへの移動を助けます!
ベッドで寝ている状態から体を起こし、車椅子やポータブルトイレへ。また、一日の終わりには車椅子からベッドへ。移乗ロボットは、これらの基本的ながらも介助者にとって負担の大きい動作を力強く、そして安全にサポートします。
現場のメリット
- ・介護する人の腰や腕への負担を大幅に軽減し、腰痛などの職業病リスク減
- ・ロボットによる安定した動作は、利用者に安心感を与え、無駄な力が入るのを防止
- ・スムーズな移乗は時間の効率化にも繋がり、他のケアに時間を充てることが可能
シーン2 【トイレへの移乗・排泄介助】
デリケートな排泄介助も、ロボットの力でスムーズに、そして尊厳に配慮したケアへ!
車椅子から便座へ、便座から車椅子へ。移乗サポートロボットは、狭く動きにくいトイレスペースでも、安全で確実な移乗を助けます。これにより、衣服の着脱や清拭といった一連の排泄ケアも、より衛生的かつ効率的に行えます。
現場のメリット
- ・介助者が無理な体勢を取ることなく、利用者の体をしっかりと支えることができる
- ・ロボットが安定した動きでサポートすることで、利用者の羞恥心や不安感を和らげる
- ・特に夜間など人手が少ない時間帯でも、安全な排泄介助の実現に貢献
シーン3 【自動車への乗降】
「外に出たい」その気持ちを、ロボットが力強く後押し!
通院やレジャーも諦めません。車椅子から自動車の座席へ、そして目的地に着いたら自動車から車椅子へ。これまで介助者の大きな負担となっていた自動車への移乗も、専用の移乗ロボットやリフトがあれば、より安全でスムーズに行えます。
現場のメリット
- ・利用者の活動範囲が広がり、社会参加の機会が増えることでQOL(生活の質)の向上が期待
- ・介助者は、狭い車内で無理な力をかけることなく、利用者を安全に移乗させることができる
- ・特に施設での送迎業務や、在宅介護での通院時の負担を大幅に軽減
シーン4 【入浴介助】
滑りやすい浴室でも安心。ロボットが、くつろぎの入浴タイムを安全にエスコート。
移乗ロボットは、水に濡れて滑りやすい浴室という特殊な環境でも、利用者を安全に移動させ、快適な入浴をサポートします。防水仕様のロボットや、シャワーキャリーと連携できるものなど、入浴に特化した機能を持つ機種も活躍しています。
現場のメリット
- ・転倒リスクの高い浴室でのヒヤリハットを大幅に減らし、介護する人・される人双方の安全を守る
- ・利用者がリラックスして入浴に臨めるようになり、入浴介助の質が向上
- ・これまで複数人で行っていた入浴介助を、より少ない人数で安全に行えるようになる可能性があり
シーン5 【床からの抱え上げ・緊急時対応】
万が一の転倒時も、ロボットがいれば安心。迅速かつ安全な救助をサポート!
ベッドからの転落や、室内での転倒など、予期せぬ事態で利用者が床に座り込んでしまった場合でも、移乗ロボットがあれば、介護者が一人でも無理なく安全に抱え上げ、ベッドや車椅子に戻すことができます。
現場のメリット
- ・緊急時における介護者の身体的・精神的負担を大幅に軽減
- ・迅速な対応が可能になり、二次的な事故や利用者の状態悪化を防ぐことに繋がる
- ・介護現場全体の安全対策として、またBCP(事業継続計画)の一環としても重要な役割を果たす
3.移乗ロボットの種類
移乗ロボットの種類には、大きく2つあります。「介護する人をパワーアップする」装着型タイプと、「介護する人と利用する人が別々に使用する」非装着型タイプ。利用シーンや施設によって導入を検討するのがオススメです。
装着型 or 非装着型
① 装着型(パワーアシストスーツ)
介護する人が装着し、腰や腕の力を補助するタイプ。
特徴
- ・介護者の身体的負担を軽減(最大25~35kgの補助力)
- ・空気圧を使った人工筋肉を採用し、軽量かつ柔軟な動作が可能
- ・水中でも使用可能なモデルも存在
② 非装着型(自立動作型)
介護する人と利用する人が別々に使用するタイプ。
特徴
- ・介護者が一人で操作可能
- ・ベッドと車椅子の間の移乗を円滑に支援
4.介護現場の救世主!オススメ移乗ロボット4選

「うちの施設にも、そろそろ介護用のロボットを…でも、種類が多すぎて何を選べばいいの?」
「導入したはいいけど、結局使われなかった…なんて失敗はしたくない!」
そこで今回は、数ある移乗ロボットの中から、実際に多くの介護施設で導入され、現場のプロたちからも高い評価を得ている「本命」ロボットを4機種厳選して、その魅力と実力を比較!
シーンにぴったりなロボットをチェックしましょう。
【装着型ロボ】「着る」だけで、腰の不安が軽くなる!
「マッスルスーツ Every」(株式会社イノフィス)

「マッスルスーツ Every」。名前の通り、まるで“着る”コルセットのように身体にフィットし、圧縮空気を利用した人工筋肉が、中腰姿勢や利用者を抱え上げる際の腰への負担を、驚くほど軽減してくれます。
「え、でも重くて動きにくいんじゃないの?」と心配になるかもしれませんが、ご安心を。軽量設計なので、女性やシニアのスタッフさんでも比較的扱いやすく、「これなら毎日、無理なく使える!」と現場からの信頼も厚いんです。
しかも電源がいらないので、施設内のどこでもコンセントの場所を気にせず使えるのが大きな魅力。訪問介護の場面でも頼りになる存在です。
- このロボットの特徴 軽量設計&コードレスで、女性やシニアのスタッフさんも安心
- こんな現場にドンピシャ! ベッドからの抱え上げ、おむつ交換、体位変換など、とにかく腰への負担が大きい作業が多い施設。場所を選ばずに使いたいアクティブな現場にも。
- 導入費用の目安 本体価格は約15万円からと、比較的手に取りやすい価格帯です。介護保険のレンタル対象になる場合もあり、導入へのハードルをぐっと下げてくれます。各種補助金も活用しやすいので、まずは相談してみるのがおすすめです。
- 公式情報はこちらでチェック! 株式会社イノフィス 公式サイト:https://musclesuit.co.jp/ サイト内で「マッスルスーツ Every」の製品情報ページをご確認ください。
【装着型ロボ】 未来感がスゴイ!あなたの“意思”で動く
「HAL® 腰タイプ 介護支援用」(サイバーダイン株式会社)

「もっとロボットと一体になって、自然な感じでサポートしたい…」そんな理想を現実に近づけてくれるのが、この「HAL® 腰タイプ 介護支援用」です。
最大の特徴は、なんと装着した人の「動きたい!」という脳からの指令(生体電位信号)をセンサーがキャッチし、それに合わせてロボットが必要な力をアシストしてくれるという最先端技術! まるで自分の意思が直接ロボットに伝わっているかのような、驚くほど自然でスムーズな動きを実現します。
介護作業の負担軽減はもちろんのこと、装着することで正しい体の使い方を自然と意識できるようになるという声も。まさに、介護のプロフェッショナルを、さらに進化させてくれるテクノロジーと言えるかもしれません。
- このロボットの特徴 生体信号をキャッチして、自動でアシスト!
- こんな現場にドンピシャ! 利用者さん一人ひとりの状態に合わせた、きめ細やかで質の高いアシストが求められる現場。最先端技術を積極的に取り入れたい施設。
- 導入費用の目安 主にレンタルプランが用意されており、月額数万円から利用可能です。補助金の対象となる可能性もあるので、メーカーや自治体に最新情報を確認してみましょう。
- 公式情報はこちらでチェック! サイバーダイン株式会社 公式サイト「HAL®福祉・労働(腰部単関節・自立支援)」ページ https://www.cyberdyne.jp/products/HAL/CareSupport_Lumbar.html こちらのページ、またはサイト内の「製品情報」から「HAL®福祉・労働」をご確認ください。
【非装着型ロボ】抱きしめられるような安心感
「Hug(ハグ)シリーズ」(株式会社FUJI)

その名の通り、まるで大切な人を「ハグ」するように、利用者を優しく、そして安定して抱きかかえて移乗する床走行式のロボット。
人の自然な立ち上がり動作を科学的に分析し、それをロボットの動きに再現することで、利用者に与える不安感を最小限に抑えることを目指して設計されています。
コンパクトなつくりなので、施設の廊下や居室といった少し手狭なスペースでも、比較的スムーズに移動できるのも選ばれる理由の一つです。
- このロボットの特徴 ハグするような抱きかかえスタイルで安心感抜群
- こんな現場にドンピシャ! 利用者さんの精神的な安心感を特に大切にしたい施設。ベッド周りだけでなく、トイレなど様々な場所への移乗サポートが必要な現場。
- 導入費用の目安 本体価格は約100万円から200万円程度が目安となりますが、機能やオプションによって幅があります。国や自治体の補助金対象となる事例も多いので、積極的に情報を集めて活用したいところ。利用者の状態に合わせて選べる多彩なスリング(吊り具)が用意されているのも心強いポイントです。
- 公式情報はこちらでチェック! 株式会社FUJI 公式サイト「介護・支援ロボット Hug」製品情報ページ https://www.fujirobo.co.jp/product/care-support-robot-hug/
【非装着型ロボ】「誰でも簡単!」が合言葉の頼れるシンプルマシン
「SASUKE(サスケ)」(株式会社マッスル)

このロボットの最大の魅力は、何といっても「誰でも簡単に、直感的に使える」ことを徹底的に追求したシンプルな操作性。導入後の短期間の研修でスムーズに使いこなせるようになると言う声もあります。
それでいて動作は非常に安定しており、しっかりとしたフレーム構造は、利用者にも介助者にも大きな安心感を与えてくれます。
導入後のサポート体制にも力を入れている点も、長く安心して使い続けたいと考える施設にとっては見逃せないポイントでしょう。
- このロボットの特徴 直感的な操作&上部な構造と安定感
- こんな現場にドンピシャ! とにかく「使いやすさ」と「導入のしやすさ」を重視したい施設。多くのスタッフが入れ替わりながら使用する可能性がある、比較的規模の大きな現場にも。
- 導入費用の目安 本体価格は約100万円からが目安。導入サポートや初期研修の費用が含まれている場合もあります。補助金制度の活用実績も豊富なので、まずはメーカーや販売代理店に相談してみるのがおすすめです。導入前のデモンストレーションにも積極的。
- 公式情報はこちらでチェック! 株式会社マッスル 公式サイト「ロボヘルパー SASUKE」製品情報ページ https://musclecorp.com/care/sasuke/category5/case-study8/
【比較表】ひと目で丸わかり!あなたの施設に最適な一台はどれ?
マッスルスーツ Every | HAL® 腰タイプ 介護支援用 | Hug(ハグ) シリーズ | SASUKE (サスケ) | |
---|---|---|---|---|
タイプ | 装着型 | 装着型 | 非装着型(床走行式) | 非装着型(床走行式) |
こんな方に特に◎ | 腰への負担をとにかく減らしたい! | より自然なアシストを求める! | 利用者の安心感を最優先! | 誰でも簡単に使える機械がいい! |
得意なこと | 電源不要でどこでもパワフルアシスト | 意思を読み取る繊細なサポート | 優しく包み込むような安定した移乗 | シンプル操作で確実なサポート |
価格帯の目安(※1) | 約15万円~ | レンタルが中心 | 約100万円~200万円 | 約100万円~ |
イチオシポイント! | 軽量!補助金も使いやすい! | 世界最先端技術!リハビリ応用も! | コンパクト!多彩なスリングも魅力! | サポート充実!補助金実績も豊富! |
5. 導入前にチェック!失敗しない移乗ロボット選び3つの秘訣

チェックポイント ①:「何のため?」導入目的をハッキリさせよう!
ココをチェック!
- 今の困りごとは何? スタッフの腰痛? 人手不足? それとも利用者さんの活動機会アップ? まずは、あなたの施設で「移乗介助」に関する一番の課題を明確にしましょう。
- ロボットでどうなりたい? その課題が、ロボット導入で「具体的にどう改善されたら嬉しいか」というゴールをイメージします。例えば、「腰痛で休むスタッフをゼロにしたい」「リビングで過ごす利用者さんを今の2倍にしたい」など。
- みんなの思いは同じ? 導入を考えていることを、実際にロボットを使う現場スタッフにも伝え、期待や不安を共有しましょう。全員が納得して「使いたい!」と思えることが大切です。
チェックポイント ②:見て、触って、納得いくまで徹底比較!
ココをチェック!
- どんなロボットがあるの? ベッド一体型、床を走るリフト型、体に装着するスーツ型など、移乗ロボットには色々な種類があります。それぞれの特徴を理解し、施設の広さや利用者の状態、介助内容に合いそうな候補をいくつか見つけましょう。
- カタログだけで決めないで! 気になるロボットが見つかったら、必ずメーカーや販売店にデモンストレーションを依頼! 実際に動きを見たり、操作感を試したりすることが超重要です。
- 「お試し」できるなら絶対するべき! もし可能なら、短期間だけでも施設で試用させてもらいましょう。利用者の反応、スタッフの使いやすさ、施設の通路でスムーズに動けるかなど、実際に使ってみないと分からないことがたくさんあります。
チェックポイント ③:「導入したら終わりじゃない」長く使う準備と安心サポート
ロボットは「買って終わり」の道具ではありません。日々の使い方を工夫し、きちんと手入れをして、みんなで「育てていく」ことで、初めて現場にとってなくてはならない頼れるパートナーになります。万が一の時のサポート体制も、安心して長く使い続けるためには絶対に欠かせません。
ココをチェック!
- 誰でも使えるようになる? ロボットを導入した後、誰がどうやって操作し、毎日のお手入れは誰がするのか、具体的なルールや研修計画はありますか? 特定の人しか使えない…とならないように、みんなが学べる機会を作りましょう。
- もし壊れたら? ロボットも機械ですから、故障したり、調子が悪くなったりすることもあります。メーカーや販売店の保証期間、修理の窓口、対応の速さ、定期的なメンテナンスの内容と費用などを、契約前にしっかり確認しておきましょう。
- 効果を測って、もっと良くする! 導入して「良かったね」で終わらず、定期的に効果をチェックしましょう。「腰痛で休む人が本当に減ったかな?」「利用者さんの活動時間は増えたかな?」など、最初の目標と比べてどうだったかを確認し、もっとうまく活用できる方法をみんなで考えていくことが大切です。
6.さいごに ~ロボットとつくる笑顔ある介護の未来~
移乗ロボットは、介護現場の「大変」を「助かる!」に変え、安全と安心、そして何より、関わる全ての人に笑顔を届ける大きな可能性を秘めています。
この記事が、移乗ロボットの魅力や導入のポイント、そしてワクワクする未来を感じるきっかけとなれば幸いです。もちろん、ロボットは万能ではありません。大切なのは、それぞれの状況に合わせ、人とロボットが手を取り合い、より良いケアを創り上げていくことです。そこに、新しい介護の世界が広がります。
「ロボのらしんばん」は、皆さんの「ロボット選び」を心から応援する、頼れる羅針盤でありたいと願っています。